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ウイルスの正式名称
ウイルスの名前として「MyDoom」「Sasser」「Goner」などが知られていますが、これらはウイルスの通称であって、きちんとした正式名称ではありません。ウイルスの正式名称は、ウイルス対策ベンダーごとに異なっています。
- 「WORM_MYDOOM.A」(トレンドマイクロ)
- 「W32.Mydoom.A@mm」(シマンテック)
- 「W32/Mydoom.a@MM」(マカフィー)
例えば、上記のように「MyDoom」という原種のウイルスをとってみても、ベンダーごとに少しだけ表記が異なっています。
それぞれの命名規則
微妙な違いはあるものの、ベンダー単位でみれば、その名称は命名規則に則ったものになっています。正式名称は、ウイルスの名前の前後に接頭語と接尾語がついた形をしています。
トレンドマイクロの「WORM_MYDOOM.A」の場合、はじめの「WORM」がワーム型のウイルスであることを意味しています。「MyDoom」は、ウイルスのファミリー名でありウイルス独自の名前です。最後にある「A」は、このウイルスの最初の亜種(つまり原種)であることを示しています。
なお、亜種には通常A〜Zの順番でアルファベットがふられます。
シマンテックの「W32.Mydoom.A@mm」の場合では、接頭語に「W32」という名前がついています。これは「32ビットのWindowsで動作する」という意味になります。「@mm」というのは、これは「マスメーリング」の略で、大量にメールを送信する「メール送信型」のウイルスであることを表しています。
32ビットというのは、コンピュータが一度に扱うことのできるデータの大きさのことです。一度に64ビットを扱うコンピュータも登場しており、「W64」というウイルスも存在します。
全てのウイルスは以上のような正式名称がありますが、長い名前になってしまうので通常は通り名だけで表します。亜種の場合は、通り名に亜種の表すアルファベットをつけて表します。
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