相談事例
Q.インターネットを毎日活用していますが、パソコンへのウイルス感染が心配です。新しいウイルスはどんどん増えていると聞きます。ネットサーフィンをよくしているので、ウイルス感染を防ぐためには、どのような対策が必要なのでしょうか。また、ウイルスの被害を受けてしまった場合は、どのような対処が最も確実なのでしょうか?
A.ウイルス感染を防ぐためには、ウイルス対策ソフトを導入することが基本となります。ソフトを一度インストールしたら終わりではなく、常に最新版に更新することも重要です。ウイルス感染源はメールからも多いので、外部からの不審な電子メールに対しては、むやみに開かずに慎重に対処していかなければなりません。
ウイルス対策ソフトを導入していても感染してしまった場合は、すぐにネットワークから切断しなければなりません。その際は、パソコンの設定で切断するのではなく、物理的にLANケーブルなどを引き抜きましょう。
そして、落ち着いて情報収集を行い、セキュリティ関連サイトなどからウイルスに関する情報を入手します。ウイルスはパソコンから削除・駆除(または隔離)しなければなりません。
ウイルスの原因と対処
ウイルス感染の主な原因と傾向
ウイルス対策ソフトの導入と更新の不備
- インターネットに接続する際に、ウイルス対策ソフトを導入していなかった。(もしくは有効期限が切れていた)
- ウイルス対策ソフトを導入してはいたが、ウイルス定義ファイルを最新にしていなかった。
各種ソフトウェアの最新版への更新の不備
- Windows Updateの設定をしていなくて、ウイルスへの対応ができていなかった。
- ブラウザソフト、メールソフトなどが修正済の最新版に更新されていなかった。
- その他のソフトウェアにセキュリティホールが存在しており、更新などの対応をしていなかった。
信頼性の低い情報源からの感染
- 信頼性の低い危険なサイトにアクセスし、ウイルスに感染してしまった。
- ダウンロードしたソフトやファイルにウイルスが混入していた。
- フロッピーディスク(FD)、CD-R、USBメモリなどの各種メディアをパソコンに接続した際に、メディアに含まれているファイルにウイルスが含まれていた。
その他、ウイルス対策に関する情報や知識が不足しているのが原因で、対処法が分からずに感染してしまう場合があります。
ウイルスへの予防策
ウイルス対策ソフトの導入と更新
ウイルス対策ソフトは必ず導入し、常に更新した状態を維持することが重要です。対策ソフトにはPersonal Firewallも付属しており、外部からの不正アクセスの防止やウイルスを含んだ電子メールの受信を防止することができます。
各種ソフトの脆弱性の修正
OS、ブラウザ、メールソフトなどにはセキュリティホールなどの脆弱性が存在することがあります。脆弱性を修正するためには、随時更新を行い、ソフトウェアを最新版の状態にしておかなければなりません。
Windows Updateでは自動的に修正プログラムをインストールしてくれますが、それ以外にも重要なプログラムがマイクロソフトで公開されている場合も少なくありません。自らが積極的に情報収集を行うことが重要となります。
信頼性の低いサイトへアクセスしない
インターネットで情報を収集する際は、できるだけ信頼性の高いサイトを利用することが重要です。サイトのなかには、閲覧しただけで感染するウイルスを含んだ危険なサイトも存在します。インターネット上から入手したソフトウェアやファイルには、細心の注意を払いましょう。
とくに悪質なケースでは、無料のウイルス対策ソフトであることをアピールして、ダウンロードしてみたら実際の中身はウイルスであったという事例も報告されています。
各種メディアからの感染に注意する
FD、CD-R、USBメモリなどの各種メディアからウイルスに感染するケースもみられます。そのメディアの出所が不明であり、ファイルの中身も信頼できないものである場合、ウイルスが混入している可能性があります。
ウイルス感染時の対応
- 感染が確認されたら、ネットワークを物理的に切断する。
- 可能ならば、感染後すぐにウイルス対策ソフトでウイルスを削除させる。
- セキュリティ専門のサイトから、該当するウイルスに関する情報を入手して、パソコン上から完全に削除する。場合によっては、パソコンを再フォーマットすることも考える。
- 感染した教訓を生かして、再発防止のための原因究明、情報収集を行う。