通信には仕組みが必要

通信には仕組みが必要

コンピュータが通信をおこなうには、情報を伝播させるための媒体が必要になりますが、これには通信ケーブルや電波が該当します。しかし、ケーブルで結びつけてデジタル情報を信号に変換しただけでは通信はおこなえません。通信を実現するためには、いくつかの仕組みが必要となってくるのです。

 

 

これは、コンピュータ以外の通信手段を考えてみると分かりやすいかもしれません。例えば郵便による通信の場合、はがきに相手の住所や名前を書かないで、単に放置しておくだけでは届くことはありません。郵便では、はがきの所定の場所に宛先となる住所、名前、郵便番号を書いて、切手を貼り、ポストへ投函する作業をしなければなりません。後は郵便局の郵便システムにより配送が完了されるというわけです。

 

 

コンピュータ通信の場合でも、このような仕組みを作ることが必要となります。ただ、コンピュータの場合は、人間のように物事を想像したり、類推することができません。通信には、より細部まで明確に定められた仕組みが必要になります。

 

 

具体的には、送り手の情報はどのようなものにするのか、伝送させる信号の形式はどのようにするのか、情報を受け取る側はどのようにして自分宛であることを認識するのか、伝送途中に介在している機器はどのような方法で信号を転送しているのか、等々の取り決めがいるのです。

 

 

さらに、情報がなんらかのエラーで届かない場合の対処や、データ自体が壊れていた場合などを解決する仕組みも必要になってきます。コンピュータ通信を実現しているのは、こうした細部まで定められた仕組みである通信プロトコルのおかげなのです。

 

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通信を実現するには、通信の当事者(コンピュータ)を結びつける媒体が必要になります。通信プロトコルもコンピュータ通信の仕組みの1つです。

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