電子メール通信の仕組み
TCP/IP通信での電子メールサービスは、クライアント/サーバー形式で構成されています。メールを送る側のコンピュータと、受信するコンピュータが直接やり取りするのではなく、メールサーバーが間に介在することにより通信が実現されています。
メールサーバーは、プロバイダのネットワーク上にあります。学校や企業などの組織がインターネット通信を行う場合には、そのネットワーク上に存在します。
電子メール処理の流れ
電子メールを送る側では、内容を記載したメールをクライアント側のコンピュータから、ネットワーク上のメールサーバーへ転送することになります。そのメールサーバーが、インターネットを介して相手側のメールサーバーに送ります。最後には、メールを受信する側のコンピュータに転送されます。
つまり、送信側クライアント→送信側メールサーバー→インターネット→受信側メールサーバー→受信側クライアント という順番で転送されているのです。
受け取ったメールは、利用者ごとに分けられたメールボックスに保管されます。そこでは、宛先で区別されて対応しているメールボックスに保管されます。
また、ユーザーのコンピュータ上で、電子メールの読み書きなどの動作を実行するソフトは、MUA(Message User Agent)と呼ばれています。メールサーバーで使われるソフトは、MTA(Message Transfer Agent)と呼ばれています。
一般的には、「メーラー」という呼び方が浸透しており、「Outlook Express」、「Thunderbird」、「Netscape Messenger」などが有名です。
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