インターネットとTCP/IPの関係
現在のインターネットの標準通信プロトコルであるTCP/IPは、当初からインターネットで使用する通信プロトコルとして開発されました。
もともとは、1960年代にアメリカ国防総省が通信技術の研究・開発を始めたことがきっかけで、その後の1970年頃に、現在のインターネットの原型ともいえる「ARPANET(アーパネット)」と呼ばれるネットワークが誕生しました。
ARPANETは、アメリカ国防総省による調査及び研究を目的として、多くの大学や研究所などのネットワークを相互に結んだ通信網でした。その後は、ネットワークから軍事に関係する部分が除外されて、研究、開発、教育用のネットワークである「NSFNET(全米科学財団)」を核として、データ・ネットワークの基本技術として確立しました。
TCP/IPは1975年に開発され、通信プロトコルとして使われてきました。1983年には、ARPANETの通信プロトコルにTCP/IPが正式に採用され、1988年にNFSNETが稼働しインターネットが発展するに伴い、TCP/IPも発展してきました。
現在では、インターネットだけでなく、LANやWANでの通信プロトコルとしてもよく使われています。多くのネットワークで使われているということは、それだけ通信プロトコルとして汎用性が高いということになります。
NFSNETの時代は商用利用が認められていませんでしたが、1990年代からインターネットによるビジネスが盛んになり、現在ではインターネットなしではビジネスが成り立たないまでに成長しています。
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