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個人情報を漏洩するAntinny

ファイル共有ソフトとは?

 

ファイル共有ソフトで有名な「Winny(ウィニー)」を利用したことのあるユーザーなら、「Antinny(アンチニー)」という名前を耳にしたことがあると思われます。

 

その前に、「ファイル共有ソフト」とは、特定のファイルをネットワーク上の多数のユーザーと共有するために利用されるソフトのことです。Winny以外にもShare、WinMX、KaZaaなどのたくさんの種類があります。

 

Winnyの場合、「共有フォルダ」に指定したフォルダ内のデータは、その内容に関係なくネットワーク上で公開され、誰でもダウンロードが可能となります。

 

うっかり重要なデータが保存されているフォルダを共有フォルダに指定してしまったら、悪意のあるプログラムが実行されなくても、それだけで個人情報の漏洩が起こってしまいます。

 

また、著作権を有している音楽やアニメ、画像などのデータがたびたびやり取りされるため、逮捕者が出るなどの問題も発生しています。

 

「Antinny」と「Winny」

 

Antinnyは、Winnyネットワーク上でばらまかれ、Winnyユーザーの多くが感染しているコンピュータウイルスです。正確には「ワーム」に分類されます。

 

Antinnyには、「キンタマ」「仁義なきキンタマ」「欄検眼段」などのいくつかの種類がありますが、どれも単体では増殖することはできず、ファイルを直接実行しない限りは感染することはありません。
ただ、もともとWinnyがもっている個人情報漏洩ツールとしての側面が被害を深刻化させています。
Antinnyが実行された場合、そのアクションは以下の3つがあげられます。

1.PC起動時に自動的に実行されるようにシステムを変更する
2.Winnyに「共有フォルダ」を追加する
3.共有フォルダに特定の名称で、パソコン内のデータをコピーする

 

Antinnyがばらまく個人情報

 

AntinnyがWinnyネットワーク上に流出する個人情報は、ウイルスの亜種によってさまざまです。

 

多くの場合は、
[仁義なきキンタマ]のデスクトップ(日付).jpg
[仁義なきキンタマ]のドキュメント.zip
といった名前でWinnyの共有フォルダに登録してしまいます。

 

垂れ流されるデータには以下のようなものがあります。

  • デスクトップのスナップショット画像
  • デスクトップ上のファイル、ショートカットのリンク先
  • Internet Explorerの「お気に入り」「cookie」
  • マイドキュメント内のデータ
  • Outlook Expressのメール・アドレス帳
  • PC内に保存されているWord・Excel文書
  • デジカメの画像
  • Winnyの検索履歴

 

これらのデータは、一度ネットワーク上に流出してしまうと、事実上回収したり削除することは不可能となります。

Antinnyの被害に合わないためには

1.Winnyの利用をやめる

 

Antinnyへの対策としてもっとも効果的なのは、Winnyを利用しないことです。

 

Antinny自体は単なる実行プログラムに過ぎず、Winnyを利用していないパソコンでも動作はしますが、感染活動や個人情報の漏洩活動は行われません。

 

なお、個人情報を保存していない「Winny専用マシン」を用意する人もいますが、自分のミスでうっかり個人情報を保存してしまうケースも考えられます。やはり最初からWinnyを利用しないことがもっとも確実な防止策といえます。

 

2.セキュリティソフトを導入する

 

Antinnyはコンピュータウイルスなので、セキュリティソフトの監視対象です。もはやウイルス対策ソフトを導入するのは当たり前ですが、ウイルススキャンを行う習慣をもっていれば、被害に合う可能性は下がります。

 

ただし、Antinnyには亜種が非常に多く、セキュリティソフトの対応が追いついていない面もあるため、検出率は100%ではありません。

 

3.拡張子のチェック

 

Antinnyは単なる実行ファイルなので、ユーザーが実行しない限りは、勝手に感染し発動することはありません。拡張子をチェックすれば、Antinnyである可能性が高いファイルを見分けることもできます。

 

拡張子を調べる方法については、拡張子を表示してウイルスから守るのページをご覧ください。

 

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