通信プロトコルとは何か
通信プロトコルとは何か
- 通信とはどのようなものか
- 一言に通信といっても、様々な手段が存在します。大昔の人間は、のろしによって情報を伝達していましたし、紙や文書による伝達も行われてきました。技術が発達した現在では、情報を電気信号に変換することで、ラジオ、テレビ、電話、FAXなどが利用されるようになりました。ラジオ、テレビでは、電気信号を電波にして送り出しており、電話などは、情報をアナログの電気信号に変換してケーブルを媒体にして送受信しています。今では当たり前となっている携帯電話では、無線電波を使用しています。ただし、最近では、通信といえばインター...
- 通信には仕組みが必要
- コンピュータが通信をおこなうには、情報を伝播させるための媒体が必要になりますが、これには通信ケーブルや電波が該当します。しかし、ケーブルで結びつけてデジタル情報を信号に変換しただけでは通信はおこなえません。通信を実現するためには、いくつかの仕組みが必要となってくるのです。これは、コンピュータ以外の通信手段を考えてみると分かりやすいかもしれません。例えば郵便による通信の場合、はがきに相手の住所や名前を書かないで、単に放置しておくだけでは届くことはありません。郵便では、はがきの所定の場所に宛先となる...
- 通信プロトコルとはどのようなものか
- コンピュータの動作はすべてプログラムによって組まれたものを実行しています。コンピュータ間の通信もプログラムの1種になります。その通信をする仕組みである通信プロトコルも、プログラムとして組まれています。プログラムを作るには、設計図となる仕様を決めなければなりません。プロトコルは「協議の上決定された規約」という意味を持ち、通信プロトコルも同じような意味を持ちます。通信に参加する当事者の間で協議して、どのような仕組みで情報をやりとりするのかを規定したものです。規定の中身は、情報・信号の構造や形式、やり...
- 通信プロトコルに必要なものとは
- ここまで通信プロトコルとは何かを説明してきましたが、通信プロトコルを実現するためには多くの規定が必要となります。通信で情報を送り受けする場合、送り受けすべき情報の規定、信号の形式、送り受けの手順を規定していなければ、その情報がどこからきて誰に宛てられたものなのかを知ることができません。そして、情報の全体像の規定も必要となります。これは、どこからどこまでが送り受けされるべき情報なのかということを認識してなければ、受け取る側は正確にすべての情報を受け取ることができなくなってしまうためです。他にも、送...
- プロトコルの世界標準とOSI参照モデル
- コンピュータで通信をおこなうには、それぞれのネットワークコミュニティが同じ通信プロトコルを使用しなければなりません。それぞれが独自の通信プロトコルを使っていては、通信することは不可能です。そこで必要となってくるのが、世界共通となる標準の通信プロトコルの存在です。これは既に規定されており、OSI参照モデルとして呼ばれています。OSI参照モデルとは、Open System Interconnectionの略であり、開放型システム間相互接続ともいいます。ISO(国際標準化機構)などが中心となって作り上...
- 通信プロトコルの動作
- 通信プロトコルのプログラム間で送受信される情報や信号の形式などは、パケット、フレーム、セルなどと呼ばれています。・パケット・・・データをパケットに分割して送り受けする通信方式のこと。パケット通信。・フレーム・・・データリンク層で呼ばれている形式。ネットワーク層ではパケットと呼ぶ。・セル・・・データを固定長にして転送する場合に呼ばれる。それぞれの通信プロトコルでは、送り出せる情報量は制限するようになっており、大きなデータ量を送る場合は、パケットやフレームに分割して送るようになっています。そして、こ...
- TCP/IPはインターネットの標準通信プロトコル
- TCPとIPは、それぞれが通信プロトコルの名称で、インターネット通信で標準として使われる通信プロトコル体系の層を指します。慣習的に、TCP、IPが含まれる体系をTCP/IPとして呼んでいるのです。場合によっては、TCP/IP通信プロトコル群ともいいますが、これらは、TCP(伝送制御プロトコル)、IP(ネットワークプロトコル)、ネットワーク・アプリケーションなどの通信サービス、その他の通信プロトコルなどで構成されています。電子メールの送受信のために必要な通信プロトコルは、SMTP、POP3、WWW...